2014年2月21日金曜日

旅の終わり


日本へ帰るフェリーの出るウラジオストックまであと4時間ほどの距離、長かった旅も終わりを迎えます。都会には都会のホテルの便利さや快適さも多いのですが 今日はその手前の木立の美しい田舎町の小さな旅館に昼過ぎパジェロを停めました。

人懐っこさと純朴さ、親切さ。都会にはない人間臭い暖かい応対にどれほど元気をもらってきたことでしょう。晩ご飯は 客も居ないこととて 厨房の片隅にある小さなテーブルにおかみさんと二人で。だれかと一緒に食事をする、ふだん気も付かなかったことがやけに新鮮に映りました。ひと月前とちがい、もうすっかり春の日差しとなった夕陽が食卓の上に大きく差し込み 暖かく輝いていました。

日本の大雪は収まったのでしょうか。こちらは気温こそ昼間でもマイナス10℃前後ですが連日の快晴、日差しが暖かく 溶けた水が屋根からツララとなって垂れ下がり始めています。気の休める瞬間もなかった冒険旅行でしたが 今日は初めて4WDから2W走行に切り替え。エンジンも足回りも末期的悲鳴をあげながら、それでも健気に頑張ってくれています。旅館の玄関先に停めてあるドロドロのパジェロが哀れなほど痛々しく見えました。

朝起きたら用意されてある暖かい牛乳とコーヒーにトースト。新聞に目を通しながら食べる朝食。犬の散歩やたわいない家族との会話。普段は気にもしなかった、気も付かなかった、そんなどこにでもある当たり前の生活。。
人にとってそれがどれほど大切でかけがえのないものか。心はすでに我が家に向いています。


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