2014年2月3日月曜日

今でしょ!



冬のシベリア、何が美しいといっても 大地に昇る太陽と夕日の荘厳さは格別です。深紅に燃える壮大な太陽を 太古の昔から人が神と敬っていた意味が良く分かります。この美しさはどんな写真家でも捕えきれないと思います。あの赤がどうしても表現できないのです。いつかもっと素晴らしい写真をと願っています。

アッという間の2週間、あっけなく終わってしまったヤクーツク。このまま一路東に走れば2月中旬までには我が家に帰れます。。昨年の今ごろ たたきのめされて一路東に走ったこの同じ道、悔し涙に泣いたあの挫折感が思い出されてなりません。と同時に 敗北したとはいえ何もかもをやり遂げた あの充実感が今のGちゃんには感じられないのです。これで良いのだろうか、異国の地をひとり走りながらこのまま帰ることに悩み考えるヤクーツクからの帰途でした。

そんなGちゃん、愚妻や孫のホノちゃん、家族とSKYPEをしました。ささやかながらGちゃんの楽しみです。
「それほど行きたいのなら行って来たら。今しか無いでしょ!!」「そのかわり 元気で帰って来てね」
こらえていた涙が止まりません。苦労ばかりかけ 何ひとつしてやれなかった妻。子供や家族の幸せのため老いていった愛妻。画面の向こうからじっとこちらを見ていました。素晴らしい我が家族。ふだんは全く気も付かなかった当たり前と思ってたどこの家庭にもあるささやかな幸せ。その当たり前のことがいかに幸せなことなのかつくずく分かった気がします。

突然ですが、決めました。ちょっとだけまた寄り道させてもらいます。
昨年 バイカル湖への道、途中通ったウランウデ、そこから南へモンゴルのウランバートルまで600㎞。その先はあのゴビ砂漠。月の砂漠をラクダに乗って小さな王子さまとお姫さま。子供のころ思い描いたあの夢のゴビ砂漠はGちゃんの目の前にあります。せっかくここまで来たのに、行くしかないでしょ、今でしょ!!

モンゴルはビザは?ロシア再入国はできるの?右側通行、それとも左側通行?英語かロシア語は通じるの?電気は何ボルト?朝青竜か白鵬くらいしか何も知らないGちゃん、知っているのはあのゴビ砂漠があるというだけ。知らないことばかり。。。こんな所でじっとしてたらアカン、即 大都会のチタへ移動。今年はすっかり雪のないチタへの道、あの地獄のような昨年がウソのよう。ノンストップ948㎞ 12時間かかってやって来ました。ウランウデまであと一日の行程。ここなら情報は集まる。ここ一番 なにかやる時のGちゃんの集中力は天下一品。何をやらせても、早い!

ゴビ砂漠で月の王子さまを見てきます。問題点も課題もなにも知らないGちゃん。申し訳ありませんがプログはチョットだけ休まさせていただきます。2月23日までにウラジオストックにたどり着かないと日本へ帰るフェリーがなくなります。モンゴルに行くにしては時間がありません、プログどころでなくなっちゃいました。モンゴル人民共和国、ゴビ砂漠を走るのに命までくれとは言わんでしょう、ダメならあっさり引き返してきます。とんでもない極楽トンボ、ここまで来ても夢は果てません。
またの元気なプログ再会をGちゃんが一番心待ちしております。みなさま お元気で。