2014年2月9日日曜日

ようこそゴビへ!




ウランバートルから南へ600㎞。標高は2000mくらい上がりますが気温もどんどん上がってマイナス10度前後。今まで彼方にあった山並みも見る間に地平線の彼方まで何もなし、モンゴル大平原の始まり。400㌔くらいまでは舗装道路、残りの200キロは地道。この地道がゴビの特徴。いよいよゴビ砂漠に突入。。でもヤクーツクへの道と同じくらい車には厳しい道。猛烈なデコボコと乾燥しきった砂の悪路。見る間にパジェロは砂まみれ。

ここはチンギスハーン生誕、かっての大帝国のど真ん中。その中を四方八方に勝手気ままに伸びている車のわだち。Gちゃんの今まで経験したこともない砂漠走行の始まり。スタック用(砂にうずもれた時の脱出用)にパジェロには密かにスッタクボードは積んで来たけど、とんでもありません、鳥取砂丘のイメージじゃ余りに発想がお粗末すぎます。さすが世界に名だたるゴビ。後半の200キロはクタクタに疲れ果てました。スリップするとか横転の危険はないけれど のんびり走ってたんでは永遠に目的地まで着きません。目印も何もない砂漠走行、夜の走行は方向が全く分からず自殺行為ということ。ギ~ギ~車が悲鳴を上げてもとにかく明るいうちに走らないと。。こんなに酷使してパジェロ、これからロシアを回って1万キロに近い帰路があるというのに。大丈夫かな、夢のゴビを走ってる喜びより 先のパジェロの心配をしているGちゃんでした。

ラクダってホントに居てるんだ!それも放牧してるじゃないですか。乗り物用だけじゃない、毛から皮から肉から乳まで全て放牧生活と密着しているらしい。所々に散見されるゲル(丸いお家)。500年前と何も変わらない生活。感動と言うより何か別の世界を傍観してる感じ。いろんな世界を覗いてきましたがこれほど自給自足の放牧の民をまじかに見るのは初めて。髪は一生洗わない、風呂も一生入ったことが無い、さすがにそういう人は少なくはなって来たけれど今でもそれに近い生活をしているそうです、昨日のホテルでのレクチャー通りでした。


そうか、変な小さい車に乗って、はるばるオマエはゴビまで、よくやるなぁ~。Gちゃんの車を覗きこむ遊牧民の生活力の迫力に圧倒されました。異文化と異文化との出会い、言葉は全く通じませんでしたが 年寄り同士、ハイタッチして別れた後姿がすがすがしいでした。


めったに日本では見られない冬の蜃気楼、逃げ水。気温はマイナス10度とは言え 高曇りの太陽に照らされ道路に蜃気楼。珍しいので必死に撮影。



現在地はウランバートルより南西620キロ、ダランザドガドというオアシスの町。結構大きな町。出来たてのホテル、快適!レストランの羊肉の焼肉、タレと一緒にご飯に掛けて。Gちゃんの大好きなニヤンコごはん。うまい!wifi設備もあってご機嫌。プログをアップし終えて ウイスキー ラッパ飲み。外へ出て見上げる星空、満天。手を伸ばせばつかめそう。ゆっくりと込みあげてきた満足感。涙。思えば遠い遠い道のりでした。