2014年2月1日土曜日

さようなら ヤクーツク


寒いヤクーツクから南1100㎞、2日かけて帰って来ましたスコヴォロジノ。ここはシベリアの交通のカナメ。北へ行けばヤクーツク、東へ行けばウラジオストック、西へ行けばウランウデからバイカル湖。この幹線道路に出たとたん まるで別世界。今まであれほど文句を言ってた国道が天国みたい、パジェロもエンジン音だけ、耳がシ~ンとなるほど静かな走行となりました。やれやれ これでヤクーツクへの旅は全て終わりました。済んでみればアッと言う間の旅でした。

さすがに暖かい。完全防寒姿の運転では首から汗が流れます。日中でマイナス30度を割ってマイナス29度でした。今夜は冷えてマイナス35度くらいでしょうか、マイナス30度台なら もう自信持ってパジェロさまは明日朝は絶対にエンジン一発で掛かって下さいます。




今日はうっかり事故を起こしちゃいました。

本日走行650キロ、10時間の運転。好みでレースしているわけじゃないけれど飛ばさないと到着が夜中になってしまう。

。。イカンのです、昔からGちゃんの悪いクセ、高速でカーブを曲がる時 アウトインアウトが極端すぎる。コーナーぎりぎりを走るわけですが、特にスリップしやすい雪道や凍結道はハンドルは極力切ってはダメ、スリップしてもハンドルは切らない、スリップに任せておく、
勝手に車の惰性で元の道に戻るという理屈ですが。。。まぁ分かりやすい話、車を運転してるんじゃなく滑ってるようなものです。

。。コーナーをギリギリ通過しすぎて大きく左右にスリップ、本能的にアクセルを吹かせたのがこれまた裏目。道路はしの除雪された雪の山の上を走ってるじゃありませんか。もうそうなればダメ。雪の山に突っ込んで行くだけ。ガガガガ~ガッシャ~ン。

運転席から外へ出られないほどの雪の中。もちろんパジェロは前にも後ろにもニッチもサッチも。助手席から苦労して外へ脱出して。あああ、やっちゃったわい。
良くあるのですGちゃん、この路肩落ち。上げるのは簡単、誰かに引っ張ってもらえばいい。軽いもんですパジェロなんて。大変なのです、衝撃で散乱してる車内の荷物の跡かたずけが。

どうしようかな?って考えてる間もなく運よく3~4台も次々と止まってくれて。みんな笑ってる、Gちゃんも笑ってる。「おまえロープ持ってるか?」。「ロープ」というのはロシア語教室で教えてもらってなかったけど直感で分かった。「もちろんよ!物凄い大きい良いのを持ってるんや!」「ほな、見せてみ~!」

アツという間、引き上げてくれて。礼を言わないといけないし、なにか羊羹の残り物でもやろうかな、なんて考える暇もなく、「じゃ、気を付けてな!」サ~って去っていくじゃありませんか。え~?人を助けて 終わったらサッサと去って行く?、、、う~ん、カッコいい!!あのさり気なさがクールでカッコ良いじゃないですか。よし、次にGちゃんも誰か助けた時 そうしょっと!カッコ良すぎるな~。

おかげでパジェロ、かわいそうに写真の通り。走行には別条がないけれど、ダサいし実にカッコ悪いなぁ~!割れた破片をガムテープで止めるわけにもいかんし、このまま田舎者の爺さんみたいに走ってるのも Gちゃんのプライドが許さんしなぁ~。




これは走行中の運転席。

「1月29日(朝)8時16分 車内温度プラス12.5℃ 外気温マイナス49.9℃」と読めます。

速度60㌔で走行、外は真っ暗というのも分かっていただけると思います。

ちなみにイエローハットで買ったこの1200円の温度計、測定限界はマイナス50度まで。ヤクーツク行き帰りではぴったり50で動かなくなりました。