2014年2月5日水曜日

大凶。最悪。

ウランウデはモンゴルに一番近い大都会ですが、そこからモンゴルとの国境の町キャフタまで300㎞あるのでしょうか。昨日ウランウデに到着したGちゃん、意気揚々と朝8時ウランウデのホテルを出発。迷うことなく一直線でロシア側の出国検問所キャフタまで3時間ほどのドライブ。
ロシア、モンゴルは友好国同士で陸路での車の行き来はパスポート一枚だけでOK。こりゃ楽だ、上手くいけば今日中にウランバートルまで行ってしまえる。折からの昇る朝日の美しいこと、天空が見たこともないピンク色に染まって。まるでGちゃんのすばらしい旅を祝福してるみたい。

天国はそこまで。前方に見えるキャフタのロシア側出国検問所。係員2名の誘導で車を停め、はいパスポート提示ください。。はいはい、パスポートね、、、ぬ?パスポートが無い?、、ぬぬぬ?どこへ行ったGちゃんのパスポート!!車中、カバンの中、何もかも全部調べてもパスポートが見つからないじゃありませんか。冗談じゃない、これは大変なこと、ただごとじゃありません、モンゴルどころの騒ぎじゃなくなる。

考えられるのは昨夜泊まったウランウデのブリヤーチャというホテル。チェックインの時 どんなホテルでもパスポートは提示、必ずコピーはホテルが保存する。昨夜遅くホテルに着いたGちゃん、早く食事に行きたいのもあったし ホテルの従業員の不手際もあった、要するにパスポートをホテルから返してもらわなかったわけ。預けたフロントのどこかに置いたまま。考えられるのはそれだけ。自信がある 泊まった「部屋」には「絶対」に置き忘れていない。。。以前酔っ払って帰れなくなって泊まった大阪駅近くのホテル、部屋に入れ歯を忘れてね。カッコ悪いからと愚妻にあくる日に取りに行ってもらったことがあった。それ以来ホテルの部屋を出る時は完全徹底チェックがGちゃんの信条。今回も部屋にパスポートを置き忘れてるなんて絶対にない。



ホテルに電話を入れてくれて、パスポートのあるのが確認できたら Gちゃんが取りに引き返して もう一度ここまで戻ってくれば良い話。あああ、それにしてもまたあの道を戻るんかいな!えらい時間をソンしたな~~。大チョンボやな~!。。。いえいえ、そうは問屋は卸してくれませんでした。車を向うの建物の下に停めろ、動かすな、オマエもそこで動くな!



しばらくしたらいかにも目つきの鋭い男2名、2台の車で。ここではなく別の場所へ移動するから付いて来い。そこで詳しい事情を聴くとのこと。
連れて行かれたのは下の写真の建物。結果的にはこれは入国や出国を扱う税関関連建物ではなく 国家安全保安を取り締まっている建物。聞くのも恐ろしいのでそこがどんな役所なのか正確にはGちゃんには分かっていません。取り調べが終わってから結果的に分かったことです。



入った部屋は大きな会議室くらい、机も椅子も十分2~30人は入れるでしょうか。中には係官とおぼしきが10名ほど。スタッフの人相態度を見て直感的にこれは大変なことに巻き込まれた印象。なまじっか中途半端なロシア語をしゃべってると誤解される恐れ十分にあり。もともと片言のGちゃんがロシア語で事情説明する必要もない、能力もない、ここは確実な英語以外は一切話さないことに。英語の出来る係官、「まぁまぁ」レベルが一人、片言がもう一人。その二人が通訳代わり。



まず調査開始は。Gちゃんの身上。住所氏名はもちろん。家族構成。子供の名前、勤務先、孫の数、年齢、収入、職歴、、学歴を徹底尋問。財布に入ってた米国のソーシャルセキュリテーカードまで。それと同時に別の調査員がGちゃんのパソコンの中身チェック。はたまた別の机では日記やノート、レシート、メモ、書類関係を徹底的にくまなく。持っているロシア語の教科書やノートもくまなく1ページずつチェックしてました、ロシア語の活用や文法が汚いGちゃんの字でぎっしり書いてあるだけなのですがね。



ホテルに電話してパスポートがあるかどうかチェックしてもらえば分かることじゃないか。というのはGちゃんの論理。彼らは危険人物をチェック取り締まることが立場の仕事。パスポートがあろうがなかろうが関係がないのです。明らかに入管の役人ではありません、手荷物検査は一切なし、狙っているのはデータ、書類ばかり。こうなればGちゃんが危険人間かどうか自己証明するしかない。事実を淡々と説明するしかありません。ですから麻薬とか銃器とか、車の中の荷物検査は一切ありません。



係官はGちゃんのしゃべったことは一字一句全部控えていました。そして一番大変だったのはパソコン。専門とおぼしきのがGちゃんのパソコンは全部チェックしました。。。もともとパソコンには人様に見てもらって恥ずかしいものは入っていません。Gちゃんもハイどうぞ、どこまでもお気に済むまま。驚いたのはSKYPE,フェースブック、ヤフーホットメール、それにGちゃんのイオネットのプロバイダーメール。このメールを全部ひとつずつ解読。ロシア語に変換して。



ご心配なく読者の皆さまの調査はされていません。。彼らはパソコンの文字変換をしてロシア語にシステムを変えてGちゃんのメールをひとつずつ読んでいるのですが。でも翻訳しても山田太郎という文字は山田太郎としか表示されません。問題はアルファベットで書かれた名前。これは隅から隅までGちゃんとの関係を。例えば marilyn マリリンと言いましてね、Gちゃんが中学時代から始めたボストンに住む文通のペンパルがいる、かれこれ50年以上も家族ぐるみの付き合いのある知人ですが。夫の名前、職業、家族構成その他その他。Gちゃんの供述を全部メモを取って、裏付けに別のパソコンで調べたりどこかに電話で問い合わせたり。いやはや事の自体の重大さを改めて知りました。



フェースブックはお手上げ。ご存知の人は分かると思いますが あれは気に入れば簡単に「お友だち」として登録してしまう。Gちゃんにももちろんお友だちリストに入ってるアルファベットの名前の人はたくさんいます。旅行家とか写真家とか冒険家。これが全部調査対象。Gちゃんとの関係。特に今回はヤクーツクに住む観光案内のプログを出している人の調査は厳しかった。どういう関係じゃ?!関係なんかおまっかいな、ロシアでは珍しい英語によるホームページ。ロシア語では難しいからそこからヤクーツクの情報をGちゃんは得てただけですわい。



いやはや、とんだ災難。長々と説明ごめんなさい。現在2月5日午後7時。(日本と同じ時間です)国境キャフタにある取り調べ建物の近くにある小さな民宿くらいのホテルに軟禁中です。係官に宿泊を指定されました。

係官がウランウデのホテルからGちゃんのパスポートを3時間、4時間かけてここまで持ってくるそうです。今日の7時か8時の到着ということになっています。それは結構なこと、Gちゃんがわざわざ戻らなくて済む。でも本当にそうなのかどうかGちゃんは内心では疑っています。一晩かけて内部調査続行ということもありえるかもしれません。今現在晩の8時になりました、まだ来ていません、待つしか方法はありません。

なおそれを受け取って解放!ではありません。明日の朝、10時に開く銀行を待って罰金(パスポート不携帯罪)500ルーブル 1600円くらい、収めて初めて解放されます。今いるホテルは動くなと言うことは軟禁と解釈しているのですが、どうせ行く先もなし、時間つぶしにプログを部屋で書いている次第です。


ホテルには係官3人の随行で5時頃チェックインしました。1000ルーブルの宿泊料はもちろんGちゃん負担です。

トラベルはトラブル。よく言ったものです。いやはや色んなことがあります よその国の旅行は。。彼らの言うとおりであれば明日の朝 罰金収めてウランバートルに向けスタート。約10時間のドライブでウランバートルに到着と言うことになります。。そう願ってます。なにはともあれパスポートを持ってなかったGちゃんの全責任。持ってさえいればこんなことにもならないで済んだし みんなみんな無駄な仕事をしなくてハピーだったのにね。大失敗でした。



なにせ相手は国家。Gちゃんも姑息な細工はしないようにします。もともと何もないんだから細工のしようもありません。また いったん今日のこのプログも掲載は後日にすることにしました。各国が国家機密とやらに神経質になっている昨今、現在もどこでどのような監視がされているか分かりません。ホテル横に停めてある車は完全にマークされている感じがします。疑り出したらキリがありません。どんなことでどうなるか分からない現在進行中のトラブル。安全確認できるまでは慎重運転です。。読者のみなさんのご了解をお願いします。このプログは本日はアップしません。心配かけます、ごめんなさい。



調査されシステム変換されてるパソコンを元に戻すの、大変。パソコン画面で読める文字は全部全部ロシア語。日本語でもパソコンはGちゃんには大変だというのに。。使ったら元通りに直しとけ、バカたれが!することないし暇だからひとつひとつ治していってるけど。少しずつハラが立ってきました。

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