大雪が終われば日本は梅の花、続いて桜の花。待ち遠しかった春の到来。あのうららかな小川の流れ、ツクシの芽ぶく野山、懐かしく、少し感傷的になります。シベリアは樹氷というのか氷華というのか、時を盛りに満開です。もともと乾燥し切った大地、通常はマイナス摂氏30度や40度では空気中の水分が氷になってしまいキラキラと太陽の光で美しく反射しているものですが。。昨年は完全に凍結してた大河アムール、暖冬の今年は水面からもうもうと水蒸気。それが樹の枝に見事な華を咲かせています。
旅の終盤。走り慣れた道。ハバロフスクを目前にして、もうここまで来れば後は何とでもなる。油断してました。旅行中ずっと60ℓ積んで走ってた予備のガソリン。もう要りません。10ℓだけ残してパジェロのガス欠まで走行。。予定通りエンジン止まりました、道端にパジェロを停めて。残りの予備10ℓをやおら入れようとしたら!!げげげ、入ってるはずのタンクが空っぽ!青くなりました、そう言えば一昨日か、ガス欠の老夫婦にあげたのを忘れてた!
停まってくれた見ず知らずの人の助手席に乗せてもらってガソリンを買いに行きました。スタンドまで40㌔はあっただろうか、パジェロは道端に停めたまま。往復小1時間は裕に掛かった田舎道。10ℓ缶買って戻ってきたらパジェロはライト点けっぱなし、ドァもロックしないまま。。よっぽど慌ててたのか取り乱してたのか。。ガソリン入れてエンジン掛かるのを見届けてその見知らぬ人、じゃ、気を付けて、バイバイ!!そう言えばハバロフスクへ向かってるって言ってた、そこから優に300㌔以上、4時間は掛かる道のり。わざわざGちゃんのために時間と労力を割いてくれた。。。実はお礼の気持ちを込めて、せめて使わせたガソリン代の埋め合わせにもとオカネを渡そうとしたのですが。ロシアの習慣にはそういうのはないらしい、受け取らないどころか 無理に渡そうとすると怒り出す始末。it's my pleasure、それが私の歓び。。これからも人が困って助けを求めてるときは Gちゃん、この嬉しかったこと 思い出そうと思います。最後の最後になってまたロシアに教えられました。
真っ赤に焼ける夕陽を見ながらハバロフスク到着。ウランバートル以来の、首まで浸かってゆっくり熱いお風呂。下着もみんな着替えて颯爽と日本食堂。ご飯にお味噌汁掛けてタクワンぼりぼり。。長かった冒険旅行もあと1000㎞。2~3日、ゆっくりここハバロフスクで 休養するつもりです。
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